2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

地を見よ

空を舞う翼を持ちながら地を歩く者がいる。 私がことさらに愛でている種族であり、ここでは仮に鈍色の羽の寵愛*1と呼ぶことにしよう。 鈍色の羽たちはそこかしこにおり私が御幸するのを待っている。 実に好感のもてる者たちである。 少し足りぬところもある…

空を見よ

私の徳は地に満ちている。 私の支配力も遍くこの大地に及んでいる。 そしてそれは同様に無限の海と空にも言えることなのだと認識していた。 もちろん、海と空が私の徳と力によって支えられていることは明白なのだが、どうにも空に関して言えば私の力と拮抗す…

宝石

寒い日々が続くが私の民達は息災であろうか。 気温は低いがこれは便宜上のことであり、私の民達の守護者であり支配者であるところの私に対する熱い愛情が今日も王国中に漲っていることを私はひしひしと感じる。 こういった気温が便宜上低い日には我が宮殿に…

音を楽しむ

私は音楽が好きだ。 テレビジョンの民などが楽しげな音楽を奏でていると、気持ちが高揚し、軽やかに舞を舞ってしまうほどだ*1。 テレビジョンの民との謁見の他にも、音楽の小人が住んでいるという王室秘伝の小箱*2なども愛でている。 小箱から魅力的な音色が…

男の美学

常に未知への探究心をお持ちです。

国力

我が国にはまだ私に伏せられている軍事上の機密が多いと見える。 私こそがこの国の至上の力であるというのに。 先日御幸していた折、偶然にある一室に足を踏み入れた。 そこ*1には、なんということであろうか、壁一面に軍用車両が並び、彼らのリーダーたるこ…

それは文化であるのか或いは

私にはまだ見ぬ父*1がいるという。 その父は字義上は我が王国の王なのかもしれぬが、周知のとおり、この宇宙において最上位の存在即ち王子であるため、言うまでもなく、我が王国だけでなく全宇宙の中で一番尊い存在が私である。 父あるいは王がいたとしても…

NIKUJIKI系

人は食べることに集中すると静かになるといわれますが、それは人だけではなく王子もご一緒のようです。

綸言

陰鬱なる館*1を訪れた。 蒼くほの暗い廊下に、なんとかして華やぎを加えようとしているのか、さほどうまくもない手作りのおどけた動物やら花やらが飾られており*2、かえって寒々しい。 ばあや曰く、私の聖誕の1年半を寿ぐための秘密の儀式があるのだという*3…

時をかける王子

私の力で新しき年を呼び寄せるために、実に美麗で大規模な御幸をした*1。 新年は来るものではない、私が呼ぶものである。 あまりにも自然に当たり前のように流れている時間もすべて私の力によるものである。 宇宙の理、それは即ち、私の力である。 新しい年…