『むしのたのしみ』リラ・プラップ作/石津ちひろ訳

久しぶりにこのブログを更新します! 子どもに聞かせたい物語を記してきた当ブログでございますが、最近語り部先生が外貨獲得のためのお仕事に没頭されており、なかなか新作がリリースされない情勢なので、王子もオートクチュールを脱ぎ捨てプレタポルテを楽…

全書目無料キャンペーン勃発!!!明日17時より

エム・パブリッシング刊行全書目無料キャンペーン祭りが開催されます!!「檜原村通信」松田ジャクソン著「こどもに聞かせたい10+1の物語」松田ジャクソン著「オリ」ジョン・M著の3書目が、明日から5日間限定で、無料で読めます!! 舐めまわすように、嗅ぎ…

レビューご紹介『檜原村通信』

王国ではもう木枯らしが吹くようになってまいりました。 親愛なる王国民の皆様、息災ですか。 王子様におかれましては、ご存知の通り、今日も珠のようにお輝きになられております。 さて、王子様の忠実な僕(しもべ)としての語り部先生の近況、いえ、先生の…

少年は空を見ていました

しばらくブログが更新されていないことに王子様はおむずかり。 そんな王子様に語り部が語って聞かせたのです…。 ・・・・・ 少年は空を見ていました。とびっきりの空を。いつも見ていました。いつまでも見ていました。 少女は空を見ていました。あふれてしま…

『檜原村通信』出版のお知らせ

読者の皆様、こんにちは。 暑い日が続きますが、いかがおすごしでしょうか。皆様もご存知の語り部先生、そして先生の最新作『檜原村通信』について、喜ばしいお知らせがございます。 この度、Amazon様の方からkindle版『檜原村通信』を販売していただけるこ…

凱旋

我が民よ、民達よ。息災であったか。 歌え、踊れ、そして寿げ。 私が帰ってきた、そなたたちの王子が戻ってきたのである。 それは激しき戦いであった。 昨年の暮れの激戦*1の記憶も生々しいままに、私はかの戦場*2に再び舞い戻ったのである。 もうここには二…

4月新連載のお知らせ

早いものでもう3月も終わろうとしています。 最近、けしからんばあやはブログをアップできていない回がとても多いわけですが、そんな彼女も埋め草としての役割を一時お休みする時がきたようです。 それは即ち、あの語り部先生が再びお戻りになられるというこ…

into darkness

このごろ都にはやるもの。よみびとしらず。 『into darkness』under the fridge! under the fridge!おびえた表情(かお)して目を伏せた 冷蔵庫の磁石たち 力無き者に情けはいらない take them into darkness!磁石 into darkness ああ、惹かれあう魂(ソウル…

小鳥

先日より私の責務に新たな儀典が加わった。 小鳥の儀*1である。 やや茶番じみた数々のルーティンをこなすことも王族の務めと心得ている。 いわゆる一つの、私はお前と違って、パイロットだけをやっているわけにはいかん、といったところであろうか。 閑話休…

自我 -ziga-

このごろ都にはやるもの。よみびとしらず。 『自我 -ziga-』そんなに悲しまないでほしい この日がくることは 当然だから そんなに心配しないでほしい いつかは通る道なんだからもういらないって 君のおてて 階段のおんり 一人でできる それが 僕の自我 それ…

継続

春の光がやわらかいではないか。 ほんの少し前まで、あんなにも風吹きすさぶ厳寒の日々であったとことを思わず忘れそうになってしまう。 我が民達は、そしてもう一つ大切な事実を忘れがちであるのではないか。 それは、この春が、私のたゆまぬ務めによって呼…

だってそれが

このごろ都にはやるもの。よみびとしらず。 『だってそれが』切り取られた空 こぼれる光 カタカタって揺れる背もたれ 悪くないよね聞こえるささやき 街のざわめき 吹き込む風が頬なぜる時 let me out, let me outどうして逃げるの? 逃げるのはあなただけ そ…

その手を

私が御幸より宮殿に帰りし折には、外界と神聖なる宮殿内の世界を分かつために、手水舎*1にて我が御手を清める儀式を執り行っている。 尽きることを知らぬ滝のごとき水流に手をかざし、俗世の塵を洗い流すのであるが、これがどうしたことであろうか、ばあやが…

スター

トマトの王子さま

このごろ都にはやるもの。よみびとしらず。 『トマトの王子さま』YAY YAY YAY YAY! YAY YAY YAY YAY! YAY YAY YAY YAY! YAY YAY YAY YAY!トマトの国からやってきた ふわふわ巻き毛のかわいい子 朝昼夜とトマトを食べるの あの子のほっぺた トマト味HEN-SHOCK…

小さき者よ

我が王国には多くの種族が存在する*1。 各々は時に戦い、時に有効な関係を結びながら、これまで共存共栄を続けてきた。 そして言うまでもないことであるが、それら全ての種族を統べるのが我が王室である。 我が王室、そして王族は、人類の姿を借りながらも「…

RIDE ON TIME

このごろ都にはやるもの。よみびとしらず。 『RIDE ON TIME』地平線 はるかに見える この気持ち あふれるよ 体いっぱい 心いっぱい 君も聞こえるよねいたずら?そんなものじゃない もっと大事なことだって 認めていいころじゃない? ほら、轟音が響き渡る(Go…

如月の

我が王国、いまだに冬将軍との接戦が続いており、日々実に寒くあることにおいては、この私の輝かしい戦歴において唯一の汚点と呼べないこともないわけであり、太陽王子であるところの私も深く遺憾に思うものである。 というわけで、我が民達よ、息災か。 私…

そこには無いはずなのですが

あと少しの、強さ

このごろ都にはやるもの。よみびとしらず。 『あと少しの、強さ』今日も君とお散歩いこう 少し小走り はずむ足取り 夕べからの雪は 雨になったの 春が近いの? splash, splash...思い出したの 君の好きな バナナを 今日は買わなくちゃ 忘れん坊の 私だよね …

沈黙は

我が王室に伝わる儀典、歯磨きの儀が苦痛である。 王子たる者、宴を終える度に私自身の健康を祈念し王室の繁栄を祈るこの茶番をこなさなくてはならないのだが、これが実に不快である。 理念的には私が絶対的に服従させているはずのばあやが横たわる私の上に…

フェティシズム

夕方HIGHWAY

このごろ都にはやるもの…このようなよみびとしらずの歌がはやっているようで… 『夕方HIGHWAY』沈む夕日がまだ輝いてるね 冬の夕暮れ 一日の終わり 僕の息は白く 君の手は今日も温かいもう帰らなくちゃいけないなんて そんなこと誰が決めたんだい 君は僕の手…

不可分

ばあやの蛮勇たるや時に呆れ驚くほどである。 私の目の前で平然と悪事をはたらくことがある。 本来ならば反逆罪に問われるところであるが、そのたびに度重なる恩赦をほどこしている私は慈悲深さも度が過ぎてあまりに甘すぎるのではないかと遇に反省すること…

自由への渇望

地を見よ

空を舞う翼を持ちながら地を歩く者がいる。 私がことさらに愛でている種族であり、ここでは仮に鈍色の羽の寵愛*1と呼ぶことにしよう。 鈍色の羽たちはそこかしこにおり私が御幸するのを待っている。 実に好感のもてる者たちである。 少し足りぬところもある…

空を見よ

私の徳は地に満ちている。 私の支配力も遍くこの大地に及んでいる。 そしてそれは同様に無限の海と空にも言えることなのだと認識していた。 もちろん、海と空が私の徳と力によって支えられていることは明白なのだが、どうにも空に関して言えば私の力と拮抗す…

宝石

寒い日々が続くが私の民達は息災であろうか。 気温は低いがこれは便宜上のことであり、私の民達の守護者であり支配者であるところの私に対する熱い愛情が今日も王国中に漲っていることを私はひしひしと感じる。 こういった気温が便宜上低い日には我が宮殿に…

音を楽しむ

私は音楽が好きだ。 テレビジョンの民などが楽しげな音楽を奏でていると、気持ちが高揚し、軽やかに舞を舞ってしまうほどだ*1。 テレビジョンの民との謁見の他にも、音楽の小人が住んでいるという王室秘伝の小箱*2なども愛でている。 小箱から魅力的な音色が…

男の美学

常に未知への探究心をお持ちです。